Peach Angel Fantasy (ブナンザ親子+四カカ) 第3話

次の日から、フォーン海岸にあるブナンザ家の別荘に遊びに行った。
カカシは初めて乗った飛空艇のスピードに驚いた。 木ノ葉では、まずお目にかかれない。
ファムランとカカシも、波にぷかぷか浮かんで遊んだり、魚を獲ったり、砂遊びをしたり、
朝から晩までいろんな遊びをして楽しいひとときを過ごした。
カカシはミナトに忍術はこっちでは「魔法」というと聞き、簡単な忍術を見せてあげたりもした。
ファムランはまだ魔法は使えないが、パパが使えることは知ってるし、自分も学校に通うことになったら習うことも分かっていた。


「カカシは凄いね〜」
「ファムランだって、大きくなれば魔法使えるようになるんでしょ?」
「うん、魔法も頑張るけど、ボクの夢は、パパみたいに機工士になって大きな飛空艇を作ることなんだ! そしたら、カカシも乗せてあげるね!」
「楽しみにしてるよ! じゃぁ約束ね!」
カカシは小指を差し出した。 ファムランは意味が分からず、きょとんと小首を傾げてカカシを見上げた。
「これはね、約束を絶対に守ろうねってことなの。 ファムランも指出して」
カカシはファムランの小さな小指に指を絡めて、にこりと笑った。
「分かった、カカシ! 絶対にぼく約束守るからね!」


それから、次の日も、またその次の日も朝早くから陽が沈むまでたっぷり遊んだ。
シドとミナトも、今度は魔石の話で盛り上がり、次に会う約束もしっかりして、互いの研究成果を持ち寄ることにした。

ミナトはブナンザ家と別荘の屋根裏に飛雷神の術の術式を書いた札を貼り、いつでも直接ブナンザ家に飛んで来られるようにしておいた。


こうして、あっという間に一週間は過ぎ、二人の夏休みは終わった。
ちょっぴり日焼けして、ちょっぴりたくましくなった。
新しい文化に触れ、新しい友となり、そして、たくさんの思い出を作った。
ファムランとカカシにとっては生涯決して忘れることの出来ない最高の夏休みになったのだ。




written by あっきぃ
painted by gule-nana


end



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